法要/法事 コラム_2

日本料理ぎんでは、

在りし日のすがたを想い、故人ゆかりの親しい方々とのご法要を、

真心込めてお手伝いをさせていただきます。


法要は故人を偲ぶ大切な儀式ですが、初めての方や不安な方も多いかと思います。


法要の進め方やマナーについてこちらで数回に分けて簡単にご案内します。

皆さまが安心して心温まる時間を過ごせるよう、お目を通していただけますと幸いです。


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今回は、法事に参列する時のマナーや持ち物とは? 服装や挨拶の仕方も解説いたします。


法事のご招待を受けて、そのための準備の仕方や服装、持ち物などがどうすればよいのかわからず、

困ってしまうという声がしばしば聞かれます。

実際にいろいろとタブーもあったり、気をつけないといけないマナーがあったりして、

少しぐらい招かれた経験があっても分からなくなりがちです。

そんな時のために、法事に参列する時の心構えやマナー、準備するものの基本を網羅して、詳しく解説します。

法事にご招待された時の参考にしてください。


<法事に参列する時の心得>

法事は、広い意味では仏教の形式で行われる冠婚葬祭の式典などの催し事全般を指す言葉です。

そして一般的に法事という時には「一周忌」や「三回忌」、「初盆」「お彼岸」などの集まりを

指すことが多いといえるでしょう。

日本人の家庭の宗旨は多くが仏教です。よって「法事」というものに招かれる機会が、人生において幾たびか訪れるでしょう。

故人様に感謝して冥福を祈る法事に、個人や夫婦でご招待を受けた場合は、大切な行事だけに礼を欠く言動があってはいけません。

法事にご招待を受ける機会に欠かせない作法などの心得を紹介します。


<参列できない場合は断ってもいい?>

法事にご招待を受けた日が、折悪く元々入っていた予定と重なることもあるでしょう。その場合はどう考えたらよいでしょうか。

結論は余程の重大な用事と重ならない限り、欠席は避けたほうがよいでしょう。

とりわけ、亡くなってからまだ日も浅い頃の法事に招かれた際は、可能な限り出席して、故人様への供養はもちろんとして、ご遺族に対しての温かい励ましができるように心掛けたいものです。

もちろん、重なっている用事が本当に重大なものであれば、その限りではありません。

しかし欠席を先方にお伝えするにあたっては重々配慮して、言葉を選んでお伝えするようにしなければなりません。


<返事を出すタイミングは?>

●返事を出すタイミング

四十九日や一周忌などの法事に招待された時には、できる限り速やかに返事を出すことが望ましいでしょう。

なぜなら、先方では会食の準備もあれば引出物の用意もあるのです。返事が遅くなると段取りがしにくくなって迷惑をかけます。

万が一、すぐに決められない事情がある場合は、電話などでともかくその旨をお伝えするのが先決です。

何も伝えないまま、当日に近づいてから返事をすると、いずれの場合にせよ先方に迷惑がかかるおそれがあります。

返事がなくても来られるものと思って段取りをする場合もあるからです。

●出欠の返信の書き方

法事のご招待状に返事を書く場合はマナーがありますので、確認しておきましょう。

多くの場合は往復はがきを使ってお知らせされます。

「御出席」や「御芳名」、あるいは「御住所」などの御」や「芳」がついている部分を二重線で消してください。

他にも、往復葉書の場合は多くの場合返信先の宛名が「〇〇行」となっています。

この「行」を二重線で消して、「様」と書き替えなければなりません。法人や団体であれば「御中」と書き替えましょう。


<法事に参列する時のマナー>

法事にご招待された時は、経験が少ないうちはあれはどうだったか、これはどうかと迷うこともあるかもしれません。

また、地方や地域によっての風習の違いにより、正解がひとつではないケースもあるでしょう。

もちろん通例といわれるマナーは守るほうが良いのは間違いありませんが、本質的にはマナーは真心を表現するものです。

出発点である真心がこもっていない場合は、マナー上は合っていても違和感が感じられるものです。

よって、まずは故人様に対する冥福を祈る気持ちや、ご遺族の悲しみに寄り添う気持ちを忘れず、それを根底にした言動であれば、あまり細かいことは意識せずに行動しても大きい問題となることはないでしょう。

その上で、お互いに穏やかに法事を進めることができるように、ここからご紹介していく一般的なマナーの知識で、真心を後押しするようなつもりで臨みたいものです。

さて、法事に参列するとなると、普段の装いとはガラリと違うスタイルをしなければなりませんし、お供え物や持ち物の段取りも必要です。

その時になって慌てないように、基本情報をご紹介しておきます。


<法事に適した服装>

一般的にはご葬儀と、それに続いて行われる初七日までは男女ともに「喪服」の範疇の装い(略礼服)を着用することが通例です。

しかしそれ以降の法事においては、葬儀のような厳格なものではありません。

ただし注意をしなければならないのは、平服はカジュアルではなくスーツを意味する場合が多いということです。

よって、平服とは地味めなスーツと考えるのが賢明です。男女別に具体的に触れておきましょう。

●男性の場合

男性の場合は略礼服が法事の場ではもっともフォーマルな部類です。それ例外ならダークネイビー(濃紺)やチャコールグレーの地味なスーツであれば問題ないでしょう。

三回忌までに関しては、可能であれば略礼服の着用が望ましいともいえます。

●女性の場合

女性の場合は、黒やグレー系の地味なスーツ、あるいはワンピースなどでよいでしょう。華美なものを避けさえすれば問題はありません。


<アクセサリー類はどうすればよいか>

次にアクセサリー類に関してのマナーを男女別に解説しておきます。

ポイントはオシャレをアピールする場ではないという認識です。

●男性の場合

法事の場では程度にもよりますが「光り物」は避ける方が賢明です。

そのため、タイピンにせよカフリンクス(カフスボタン)にせよ、身に付けるのであれば色目も光具合も抑えたものにしましょう。

宝石がついたものもおおむねNGになりますが、真珠は「涙」を表現するので悪くはありません。

●女性の場合

女性の場合、まず結婚指輪はOKです。それ以外の指輪は使わない方が賢明です。

結婚指輪でもダイヤは「光り物」感が強いので、避ける方が無難でしょう。

基本的に輝きが強めなものは、もし外せるのであれば外すほうがよいでしょう。

長年指輪をされている場合は、簡単には外せなくなってしまっている場合もあるでしょう。

そんなときには、宝石がついている部分を手の内側に向けておくことで、少しでも輝きが目立たないように気配りすることが望ましいでしょう。

ネックレスに関しては、前述のように真珠が「涙」のイメージですので問題なく、オニキスも定番的に法事などで用いられます。それ以外でも、控えめなもので選ぶなら問題はないでしょう。


<数珠を忘れないように>

法事に出かける前の支度をしていて、慌ただしくなって忘れがちになるのが「数珠」です。やはり法事である限り、主体は法要であり、数珠を持っていないと礼を欠くことになりかねません。

きちんと前もって持ち物確認をしておくことが賢明です。


<法事に向けて準備する持ち物>

法事に出かけるときの準備はいろいろとあります。ひとつひとつが礼儀にも関係してきます。

よって、普通の催しとは違って慎重に確認して準備することが肝要です。具体的に見ていきましょう。


<法事での供物についての注意>

法事の供物は祭壇に飾るものです。よって、贈る場合はなるべく早めに届くように手配しましょう。

アイテムとしてはフルーツや菓子、生花や高級線香、高級ろうそくでも問題ありません。額としては供物料と同程度のものが通例です。


<法事で包むお金の目安はいくら?>

「供物料」なとど呼ばれる法事に持参するお金ですが、その金額目安はいくらなのでしょうか?

金額の目安や相場は相手との関係性や、自身の年齢・社会的な立場によって変わります。一般的には香典の半分以下と言われ、金額の目安は、10,000円が一般的です。

ただし法要の後に会食の席である「お斎(おとき)」が準備されているのであれば、それを考慮して上乗せするつもりで考えるべきでしょう。

簡素な形としては、茶菓子でのもてなしもありますが、その程度なら上乗せは気にする必要がありません。


<供物料の表書きの書き方>

供物料の表書きに関しても、少し注意が必要です。

まず、お葬式から四十九日までの供物料の表書きは「御霊前」です。それ以降の年忌法要の供物料の表書きは「御佛前」です。

但し、浄土真宗の場合は、亡くなった方はすぐに仏様になると考えられているため、四十九日前後関係なく表書きは常に「御佛前」となります。

線香などをお供物として持っていく場合の掛け紙の表書きも同様に、四十九日までは「御霊前」でそれ以降は「御佛前」になります。

また「御供」や「御供物料」とすれば、時期に関係なく通用しますので、迷った場合はそのどちらかで間違いありません。

ちなみに、仏式以外の場合、神式では「御神前」、キリスト教では「お花料」がよく使われています。


<法事での挨拶の仕方>

法事での挨拶の仕方にはいくつか注意点があります。順を追って説明しましょう。

まず会場に到着したら、何はともあれ遺族の所へ足を運んで、心を込めて丁重に挨拶をしましょう。

特にこういう挨拶をするべきだというルールはありませんが、適切な挨拶としては、例えば以下のようなものです。

●あいさつ例

本日はお招きいただいて大変恐縮です。私も一緒にご供養をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いします

また、大事な注意点としては「ありがとうございます」は避けるのが通例です。

先方のご自宅で行う場合は、法要(読経)が開始される前に仏前にて焼香をし、合掌しましょう。

お供え物や供物料はその時点で仏前にお供えしてください。お寺などで法事が行われるのであれば、ご遺族への挨拶の際に直接手渡すのがよいでしょう。


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<まとめ>

いろいろと覚えることがある法事のマナーや準備するものなどを、できるだけ網羅してご紹介しました。

法事が頻繁に行われることも仏教的な本来の意味を知れば、納得できるのではないでしょうか。

お供えのことや挨拶の仕方、供物料の金額なども含めてここで紹介した情報なども参考にしながら、大人として失礼のない対応ができるように心がけましょう。